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シリアル魔法学院とは、国唯一の魔法学院。
この国は大きくわけて3つの国家で成り立っている。
『シリアル国家』『ウェスティン国家』『フリンジラン国家』
『シリアル国家』は魔法と外交に力をいれていて、戦争もほぼない。
『ウェスティン国家』は、武器と内政に力をいれていて喧嘩早いため、いつ戦争をおこしてもおかしくはない。国家の中のゴタゴタもしょっちゅうある。
『フリンジラン国家』は、情報操作などを用いて戦争をする。そのため、兵は弱い。外交や内政は中の下といったところだろう。
村などでわけていくと数が多すぎるのでここでは書かない。
ようするに魔法を使えるのはシリアル国家だけなのだ。
いや、厳密に言えば使える者はいるかもしれないが‘教えてくれる’ことはない。
セバスは魔法を使えたが、より強力な魔法を求めてウェスティン国家のシモカミという村からシリアル魔法学院に通学する事にしたのだ。
喧嘩早いわけではなく、ただの自分への興味で。自分はどこまでいけるかというただただそんな興味で。
出発してから二日目。
もう、寮手続きもしているから辞めたらお金がもったいない。
実家から通うのは面倒というより無理である。
馬車で片道3日はかかる距離。
馬車が夜道を走る。川に森。そして、蛍。
「風景は綺麗なんだけど。それにしても失敗したかな。色んな意味で。生徒会長があの手紙をだすのはおかしいし。」
燕尾服の中からでてきたセキセイインコに話しかける。
肩に乗り、セバスに向かってさえずる。
悪魔のように。
【シッパイシッパイ、オカシイオカシイ】
「君もそう思いますか。だけど、追い討ちをかけなくても…。」
頭を抱え込むセバス。
そして、月が沈む頃には馬車は目的地に到着していた。
Episode00 ~入学式前~終了
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