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「…見えちゃった。…どうしよう。」
そう言って彼女は俺から視線をそらした。
きっと彼女もトンネルの噂の内容を知っている。
泣きそうな顔で彼女は言った。
「…あの女の子、笑ってた。」
それを聞いて、俺は凍り付いた。
体がというより、内面的なものが痛かった。
俺は変に考えすぎていたのかもしれない。
解き方を知らない問題に手を伸ばしてしまった。
俺は何も言えないまま彼女の綺麗な横顔を見つめていた。
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