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人にいじめられた俺が身に付けたもの、それはねじ曲がった正義感だった。
何か困っている人は見逃せない、まさしく偽善。
「ぼ、僕が何したって言うんだい!?
ぼ、僕は何も…………。」
「そういうのは、やった相手の顔見て言え。」
弁解もさせずに殴り倒して気絶させる。
周りのやつらが何事かと集まってくる。
まずい、死ぬほど面倒くさい事になりそうだ。
俺はそこから一番近くの駅で降りて、騒ぎが大きくなる前に駅から離れていく。
この駅から、自分の家まで五キロ。
「しくじった…………。」
だが今さらどうしようもない。
五キロ歩くか。
入学式初日も俺はやっぱり一人だった。
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