呂布覚醒!

60/62
前へ
/1099ページ
次へ
「馬権殿……貴重な情報をありがとうございました……しかし、情報が早いですね?」 「陳宮殿……金儲けの秘訣は、いかに早く情報を得て、その情報を正確に分析することです……では、今後もなにかございましたら遠慮なく申してください……」 「ありがとうございました……では、道中お気をつけて。」 馬権殿は屋敷に戻りました……呂布と私は、今後の対応を語り合います…… 「……先を越されてしまったな……」 呂布は自嘲気味に語ります…… 「………」 「まっ、そう落ち込むな!黄巾賊との戦いは長引くはずだ……まだまだチャンスはあるから、出陣の準備ができたら全力を尽くせばよいだろう……」 「そうだね……でも真っ先に出陣して活躍し『呂布奉先』の名前を轟かせたかったなぁ~。」 「呂布様の名前がどうしたって?」 張遼が諜報部員の手配を終えて呂布と私の話に割り込みます…… 「張遼殿……実は、我々が目指してた義勇軍の先陣を他の者に越されたのです……」 「なんと!……もう出陣した者がいたのか?……してその部隊の詳細は得てるのですか?」 「はい……実は馬権殿から情報を得たのですが、部隊の兵力は五千……」 「ほう……五千もの兵力ですか?……よほどの金持ちが道楽でしたのでしょうか?……まさか李粛って、ボンクラボンボンじゃないでしょうな?」 「「なっ?」」 「張遼は李粛を知ってるのか?」 「ほ、ホントに李粛だったのですか?……ふふっ♪……だったら奴の率いる兵など烏合の衆……黄巾賊に打ち破られるのが目に見えます♪」 「張遼殿の知り合いでしたか?……しかし、今回の攻撃目標の黄巾賊の兵力は二千……それに対して李粛なるボンボンが率いる部隊は五千……倍以上の兵力ですよ?……打ち破られるのは黄巾賊の方でしょう?」 「たしかに……しかし、それを言ったら我々だって、たった三百の小数で二千の敵に挑むのですぞ……無論、敵を打ち破るために挑むのです!それは呂布様のような有能な将が率いるからで、李粛ごときボンクラに黄巾賊は打ち破れません!」 「張遼の言ってる事がホントなら俺達にもチャンスが巡ってくるな?」 「必ずや巡ってきます!……それまで我々も、いつでも出陣できる準備をしましょう♪」
/1099ページ

最初のコメントを投稿しよう!

828人が本棚に入れています
本棚に追加