君と僕の奇跡

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「くそっ!!」 フラフラな体で何度もドアに体当たりした。 ガタンッ!! ガタンッ!! ガツンッ!! 板が外れた!! 「ほらっ!! 中に!!」 女の腕を掴み海の家の中に入った。 これってきっと不法侵入だよな…。 「早く服を脱げ!! この毛布にくるまって。 俺はこっちを見てるから」 俺は女に毛布を渡した。 その間、暖まれる物が無いか探す。 台所で炭を見つけた。 そうだ!! 煙草のライターがあったはず!! ジーンズのポケットの中から出てきたライターは、もう使い物にならない。 何か火が点けられる物…。 マッチを見つけた。 そこから金だらいと新聞紙を待ってきて、炭を入れてマッチをすった。 シュッ!! シュッ!! 「これも駄目だ…これも…」 冬の間に湿気ってしまったんだ。 最後の1本…頼む…。 シュッ!! ボワッ!! 「ついた!!」
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