君と僕の奇跡

25/47
前へ
/47ページ
次へ
「聞いても良い?」 「何だ?」 「お母さん…海に居るって言ってたでしょ? …亡くなったの?」 「ああ…俺が小学1年の時、初めて海に連れて行ってもらった。 その日は波が高くて、遊泳範囲も制限されてたけど、浮き輪に掴まった俺は気付いたら沖の方に流されてた」 今でも思い出すと胸が苦しい。 「母さんが助けに来てくれて、でも…もう少しで俺に届くって場所で海の中に消えた。 俺はレスキューに助けられて岸に戻ったけど、母さんは見つからなかった…」 「そうなんだ…ごめん」 「何で謝るんだよ」 俺は笑った。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

500人が本棚に入れています
本棚に追加