500人が本棚に入れています
本棚に追加
「くそっ!!」
俺は女を背負い毛布とクッションを持って歩いた。
歩きにくい砂浜に何度も足を取られて転びながらも、海の家に向かって歩く。
「転んでも、転んでも立ち上がる!!
そうしたら、いつか道は拓ける!!」
自分に言っているのか、女に言っているのかわからない。
こんなにキツイ思いをしたのは高校の時のマラソン以来だ。
「ハァ…ハァ…。
もう少しだ」
バンッ!!
ようやく海の家に着き、壁に手をつく。
そして女を壁に寄りかからせた。
どこも板に釘が打ちつけられていて、扉が開かないようになっている。
最初のコメントを投稿しよう!