ぜろ

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「転校したばっかで、何もわかんないだろ。俺が教えてやるから安心しな」 「あ、ありがとうございます」 僕はまた緊張してしまい、どもりながらしか話せない。実はこんな積極的なタイプの人、少し苦手なんだ。あまりぐいぐい来ないで欲しい。 さっきの笑顔の後から目も合わせられなくて、僕は必死に固くなっていた。 「敬語!」 「え……」 担任の時のように、敬語がおかしいとか返事をしろとか怒られるのだろうか。恐ろしかった担任の顔が頭をちらつく。もしかして、転校早々いじめ?そう思いながら、ゆっくり目を合わせる。すると、さっきの担任とは真逆の顔がそこにはあった。 「お前、緊張しすぎ。敬語は要らないって。クラスメートだろ」 あれ、優しい。
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