ぜろ

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「拓真君、長谷川拓真君」 「だから君付けすんなって。あ、でも拓真って呼んで良いのは彼女だけだから、長谷川って呼べよな」 長谷川はそう言いながら手元の紙に『拓真』と書いてくれた。しかし、僕はそんな事より先程の言葉が気になって仕方がなかった。 「長谷川、彼女いるんだ」 中学生で彼女なんて。長谷川は進んでいる。 「いや、いないよ」 「へ」 「出来たときの話だよ!」 長谷川は笑いながら僕の背中を叩いてきた。痛いよ長谷川。
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