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「香川ありがとうな」
健太が教室から出て行ったのを確認すると、剣は本から目を離し、美加の方を向いて言った。
「気にしない気にしない。あたしは迷惑だったから迷惑って言っただけだし」
「そうか」
(明日もまた来るとか言っていたから、クラスメイトに迷惑かけないように、どこか他の場所探さないとな…)
剣はそんなことを考えながら、小説の残りのページを読み始めた。
10分ぐらいしてようやく剣は小説を読み終えた。
クラスには剣以外にはもう誰もいない。
今の時刻は5時。
剣は読み終えた本を返すために、荷物を持って図書室へと向かって行った。
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