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「で、きら?今日はどうしたんだ?」
突然の巽のお言葉。
気にしてくれてたんだ。
一瞬、フリーズする私。でもすぐにグラスを置いて、巽に抱きついた。
すっかり忘れていたけれど、そもそも巽に慰めて貰おうと来たんだった。
優しく頭を撫でてくれる。あぁ癒される。巽に頭を撫でられるのすごく好きなんだよね。
「バイトでありえない失敗たくさんしちゃった。」
「ん、それで?それだけじゃないだろうが。」
心配をかけるので、どうしようかと思っていたけれど、どうせ最後にはばれるので素直に伝えておくことにした。
「……バイト先、あいつに見つかっちゃった。また、バイトやめなきゃ。」
「なんだ。きら、まだストーカー被害にあってんのか?」
橘先生が低い声でいった。
私は、頷く。これでバイトを辞めるのは、何度目か分からない。幸い家はバレていないけれど、大学で見張らているのだと思う。
バイト先はすぐにバレて追いかけ回されるんだ。
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