第二節

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それから私は勉強を頑張った。毎日の予習・復習に加え、分からないところは先生に訊いたり、真君に訊いたりした。 真君は頭もよかったけど、教えるのも上手かった。 私がどう間違えたのかを理解し、的確に教えてくれる。学校の先生を見ていると、頭がいいのと教えるのが上手いのはイコールじゃないのかなぁ、って思えた。 だけど、真君の場合は違ったみたい。 いつか恩返ししなきゃ。                そんな真君の協力もあって、期末テストでは良い点数を取る事が出来た。自分でもびっくりするくらいの点だった。 テストの結果をお父さんに見せたら、 「頑張ったな」 と言ってくれた。 それは嬉しかったけど、中間の時はあんなに怒っていたのに現金だなぁ、って思えた。 でも、それは間違いだった。 「あいつは負けず嫌いだから、突き放せば絶対に頑張ってくれる。何たって俺の娘だからな」 と言っていた事を、お母さんがこっそり教えてくれた。 何だ。 お父さんも私の事を考えていてくれたんだ。 真君の励ましもあったけど、お父さんの策略にまんまとはまっちゃったもんね。やっぱりお父さんにはかなわないや。 両親の為にも、二学期はもっともっと頑張ろうと思う。
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