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「…夢かぁ。」 久しぶりに見たあの頃の夢。 「駿君が初々しくって可愛かった…」 あの頃の私は、桜木君との交流に少なからず救われていた。 きっと、桜木君が廣田さんの事を知らないと云うことと、年下である為に自分が冷静でいられたから。 でも、それ以上に桜木君は波長があったんだと思う。 廣田さん… 私は、もう一度ベットの中で目を閉じた。 ……… 出会いは短大1年の半ば。 無理矢理誘われたサークルで出会った。 気儘に運動をしながら飲み会もやろうというサークルで、彼は代表を務めていた。 カッコ良くはないが、良い大学に在籍していて更に頭の回転の早い機転の利くタイプで、育ちも良いらしい彼はどことなく無垢な感じがした。 運動神経も良く、すばしっこく陽気な彼は皆の中心だったが、女の子とベタベタ話すタイプでもないので、サークルに参加して半年程経った初冬まで殆ど話したことがなかった。
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