2.

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確かに、二番目で良いって押し切ったのは私だ。 嫌になったら捨てて下さいと言った。 でも、本当に私が嫌いなら、私に興味がなければそんな提案は受け入れなかった筈だ。 良いよ、と言った時点で私達は同罪だった筈だ。 勿論、私は努力した。 痩せて、化粧を憶えて、初めてを彼に捧げた。 一人暮らしの彼の食生活を担い、彼に負担が掛からないように我が儘は控えた。 男の友情を最優先されても文句も言わなかったし、あちこち連れて行けとも言った事はない。 なのに、突然の別れの言葉は納得がいかなかった。 「告白して、その結果が出るまで別れない。」 私は、言った。 彼は大きな溜め息を吐いた。 「それで気が済むなら。」 死刑宣告を受けたかのようだった。
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