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浩太君の為、なんてえらっそうな事は言えない。
でも、浩太君の事は友達として大切に思うからこそだよ。
口に出しては言えないけど。
湿った雰囲気の半個室の私達のテーブルにランチが運び込まれてきて、私達はお箸を取り上げた。
「旨そうだな。」
「ご飯と味噌汁はお代わり出来るよ。」
「冬子が聞いたら喜ぶな。」
「冬子ならおかずもお代わりさせろって言いそうだけど。」
申し訳ないけど、冬子をこけ下ろしながら私達はちょっと笑い合ってランチを食べ始めた。
デザートも堪能してお腹が一杯になる頃には、いつもの二人に戻っていた。
勿論、表面上だけだけれど、それでも笑っていられるのは有り難かった。
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