2169人が本棚に入れています
本棚に追加
/271ページ
ああ、そんな顔しないで。
そんな顔で私を見つめないで。
私でなくともきっと勘違いする。
駿君が私のプレゼントに子供みたいに喜んでいるなんて、私だからだって錯覚しちゃう。
「…ホストテクか?」
「?」
私の呟きに駿君が首を傾げるも、嬉しそうにラッピングされたチェーンを目の前に差し出した。
「ありがとう、大事にします。」
「いつものお返しだから…」
思ったより照れ臭くて駿君を見つめる事が出来ない。
胸が一杯になって、何だか鼻の奥がツンとした。
………
私達はお互いに買い物を満喫して店から出た。
そして、丁度ファッションビルを出て映画館に向かっていた時だった。
近道しよう、と小道に入った時だった。
最初のコメントを投稿しよう!