14.

10/14
2169人が本棚に入れています
本棚に追加
/271ページ
ああ、そんな顔しないで。 そんな顔で私を見つめないで。 私でなくともきっと勘違いする。 駿君が私のプレゼントに子供みたいに喜んでいるなんて、私だからだって錯覚しちゃう。 「…ホストテクか?」 「?」 私の呟きに駿君が首を傾げるも、嬉しそうにラッピングされたチェーンを目の前に差し出した。 「ありがとう、大事にします。」 「いつものお返しだから…」 思ったより照れ臭くて駿君を見つめる事が出来ない。 胸が一杯になって、何だか鼻の奥がツンとした。 ……… 私達はお互いに買い物を満喫して店から出た。 そして、丁度ファッションビルを出て映画館に向かっていた時だった。 近道しよう、と小道に入った時だった。
/271ページ

最初のコメントを投稿しよう!