15.

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……… ………… …………… 変な夢を見ていた。 どれだけ前に進もうとしても人の流れに乗れず、私だけが泥沼のような地面に飲み込まれそうになり埋まっていく。 周りの人達は私に全く気が付いていない。 叫ぼうとするのに、全く声が出ず、私の目の前に見慣れた駿君の背中が見えて、慌てて腕を伸ばすのにどんどん地面に体が沈み込んでいく… 「駿君!」 自分の切羽詰まった声に驚き、私が目を覚ました時には、診察台のような所に横たえられていた。 微かな薬品の匂いや、白い壁を見て、先程の駿君を思い出す。 勢い良く立ち上がった私に、椅子に座っていたマミさんが慌てて手を伸ばした。 「大丈夫?」 「…大丈夫です。駿君は?」 ああ、と低い声で呟くと、マミさんが首を横に振った。
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