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今、身近で見て、思っていたより背も高い事に気が付く。
モデルみたいだった。
残暑厳しいこの時期にも関わらず、きっちり仕立てられた高そうな紺色のワンピースを着て、スカーフまで巻いている姿は凛々しくてそして女らしかった。
「はい、そうですけど。」
何だか、悔しくて視線をそらして頷く。
「この間、ゴメンね。」
「いえ、別に。酔っ払いの言う事をまともに受けていたら身が持ちません。」
アハハ、とハスキーな声で笑うと目元が垂れて可愛らしい。
「マミさんと駿君は付き合いが長いんですか?」
「あ~…高校の時からかな。私が2つ上だから。」
ちょっと困ったような笑い方をして私を見る。
何か言いたそうな顔だったが、丁度ドアが開いて看護師さんが私達に言った。
「桜木さん、目覚めましたよ。」
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