15.

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「何が違うの?」 だから、まったく無防備だった背後から突然響いた声に、私は心の底から驚いてキャッと叫んんでいた。 カーテンがサッと開いて、重苦しい空気を引き裂いて覗いた顔はマミさんだった。 「で、駿の好きとあんたの好きは何が違うの?」 突然来た割りには、図々しくも私の隣の椅子に座り込んで、部外者のくせに核心に迫る質問をぶつけてくる。 「…何で貴女に答えなきゃいけないの?」 「第三者から見て、じれったいからよ!」 先程までのしおらしい彼女が嘘のように、鬼のような形相で私を見つめたマミさん。 今までの、色気たっぷりの女らしさのひと欠片もなかった。 「で、答えなさいよ。何が違うの?」 ちゃんと答えなさいよ、と有無も言わさぬマミさんの鶴の一声。 眼光の鋭さは半端なく、反論しようものなら食い殺されそうな勢いだ。 圧倒された私は諦めて、腹を決めて、それでも言いたくない言葉を口にすべく重い口を渋々開いた。
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