読み手の章ープロローグー

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慧は普通に開いていたのを思い出し、少し不審に思いながら理事長室を出たのは覚えている。 そして今日はもう授業が終わったが教室を見せてくれると言い、担任の女性の先生…神代光先生が案内する為に渡り廊下を歩いてる時だった。 ふと、校舎裏で人が固まっているのが見えた。 制服らしきものを着てるから此処の学生だろう。 そして中心には小柄な生徒。 ……何だか嫌な予感がする。 こういう場面は何度も遭遇している。 俺は険しい顔で見つめる。 すると、身体全体が熱くなり…立っていられず片膝を床についた。 そして意識がなくなった。 そんでつい昨日の回想をしたんだが、目が覚めたら驚きの光景があった。 ……これはさすがに今までで遭遇した事がない。 明らかに一回り大きな男達に絡まれているのに、小柄な身体を利用して男達の攻撃をかわしている。 その顔にはまだ余裕が見られる。 そんな余裕な顔を見た男は頭に血が上ったのか後ろから少年を羽交い締めにした。
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