ネクロス国王ネフィリム

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ネフィリムには、魔導好きで聖水嫌いだという噂があるが、それは真っ赤な嘘である。 なぜなら―――。 「フン。こんなモノを余が恐がるとでも? 吟遊詩人よ、そなたは愚かだ」 深紅の燈台煌めく玉座から、ネフィリムが見下ろすのは国王の間の真ん中でリュートを奏でる旅の吟遊詩人。 「…滅相もございません」 リュートの音色が、やけに不吉な和音を響かせて消える。 今や恐れているのは、吟遊詩人のほう。 「そう怖がるな。クク…ならば、見せてやろう。魔導兵、ここに聖水を」
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