転倒の話

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さあ、そろそろ来るでしょう。 コンコンとノックの音。 「宜しいですか?」 「どうぞ。」 ドアは事務的に開いた。 「お洋服はどちらですか?」 「そこよ。」 「確かに。では、失礼しました。」 バタン。 「スルーされた!!!」 まさか、そんなことが!? レイは全く、女に興味が無いの!? 性欲の無い男は、もはや男ではないわ! 「はっ、もしかして・・・。」 私は胸を触った。 ぺったんこ。 ・・・・・。 「私も・・・女じゃなかったりして。」 レイが貧乳に興味を抱かなかっただけかもしれない。 だとすれば、凄い敗北感なんですけど。 女が嫌いなんじゃなくて、上下関係があるからかも。 ほら、私も一応、お嬢様じゃないの。だから遠慮してるのよ。 そうに決まってるわ。 誰かそうだと認めて! 結局、何も得られなかった。 残ったのは、屈辱感だけ。
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