花 ~壱~

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『実は私、こう見えて新撰組局長、近藤勇なんだ』 「……こん、どう」 誰だって聞いたことのある“新撰組”。 全てを武力で解決する、男だらけの江戸の武装警察。 そして、それを統べる男。 その男にスカウトされている、彩。 「え、私、女ですが」 確か、女は新撰組には入れない決まりだ。 『今、人員不足で、存続の危機なんだ… 1人の副長も居ないし… だから、ついてきてくれ!!男装すれば、なんとかなる!!!!!!』 「は、はぁ」 『じゃあ決まりだ!! おぅい、店主殿!!』 ........ 『話はついた。今から5年は新撰組に居てもいいそうだ。 じゃあ、今から行くぞー!!』 「お父さん、裏切り者~~!!!!!!!!」 新撰組は誰がいつ死んでも可笑しくない場所。 そんなところ行きたがる奴は居ない。お父さんに裏切られた彩は、逝くしかないのだ。 「行くの字、違うんだけど…」 ………こっちでいいのだ。
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