笑う人形

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笑う人形

深夜。 私は喉の渇きを覚え目が覚めた。 時計は2時29分。 ベッドから身を起こし、キッチンに向かう。 冷蔵庫から冷えた牛乳を出し、コップに注いでいると… 誰かの話し声がする。 『こんな時間に?』 私は声のする方に、恐る恐る歩いていくと、どうやら五歳になったばかりの、娘の部屋からのようだ。 うっすら部屋から明かりが漏れている。 扉を開けると、娘がフランス人形に話しかけている。 「またお話してるの?」 「だって、この子がお話したいって言ったんだもん。」 『夢でも見たのかしら?』 「もうネンネの時間でしょ?また明日にしなさい。」 私が娘から、その人形を取り上げようと近付くと、娘の方を向いていた人形の首が、私の方にグリンと向くと… 狂った様にゲタゲタと笑い出した。
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