第一章 安らぎの場
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「そうですね。そこからお話しましょうか」 「お願いします」 「端的に言いますとね、彼は私の人生を救ってくれたんですよ」 「人生?」 思わず美樹が聞き返す。 「えぇ。それも、私が願ったわけではないんですけど」 「じゃあ、一体誰が?」 「祖父ですよ。私のね」 懐かしむように目を細めて、マスターが続けた。
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