第四章 大樹のように
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「構わない、ですか」 「そう。龍じいさんが何を遺したか分かったんなら、そう言った理由もわかるだろ?」 試すような黒月の口調に、譲治が苦笑いをする。 「まぁ、わからなくもないんですがね」 「だったら、それでいいんじゃない?」 黒月が振り返り、墓地から出ようと歩みを進める。 そんな黒月の背中に向かって、譲治が声をかける。 「ちょっと待ってくれませんか?」 「…」 無言のまま、黒月が立ち止まる。
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