プロローグ

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ダン ダン 乾いた拳銃の音が空中に鳴り響く。 鳴り響いている蝉と音比べするかのように、蝉の鳴き声が一層に強く聞こえたような気がした。 空姫は今まで感じたこともない痛みを激痛と変わり、膝が自然とカクリッと折れ、色褪せた灰色のコンクリートの上に倒れる。 (お…なか…い…たい…よう…) (もう…無理…まぶたが…重い…) とスウッと目を閉じる すると、先程の痛みが嘘のように、引いていく…。 そして心音も脈も遠のいていく。 そこで空姫の意識が途切れる。
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