24人が本棚に入れています
本棚に追加
…………………………
……………
そ…!………!
…ちゃ………て!
空っ!起きてよ!
どこからか聞こえているか、分からないけど懐かしい声がする。
でも、目の前は真っ暗闇だ。
夢だろうか…?
夢だったら、早く覚まさないと…。
と思っていると、自然と重い瞼を開けることが出来た。目の前には泣き崩れた家族がいた。
(あ…父さん…母さん…太陽…どうしたの?)
(どうして、皆泣いてるの…?)
声を出そうと思ったが思うように出ない。
目を覚めた私を気付いた弟の太陽が、はっと驚く。
空姫が目を覚ましていることを気付いた太陽は父親に話し掛ける。父親は、手元の近くにあった電話を取り、大急ぎに主治医を来てもらうように言う。
皆は、喜んでいるのか安心しているのかは、分からないけどとにかく泣いていた。
「空っ…ひっく…空っ…大丈夫…?」
「あり…がとう…生きて…くれて…」
と泣きじゃぐりながら言う。
その頃主治医が到着し、早急に検査をした。
検査しても、怪我したところ以外に、脳や身体は何処にも異常が無かった。
空姫は、いつの間にか深い眠りに入っていた。
最初のコメントを投稿しよう!