2人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえねえ」
はるが俺を見上げる。
「ん?」
「なんか霧濃くない?」
本当だ……
さっきまで
海面を美しく照らしていた月は、霧で見えなくなり
フェリーは、濃い霧に包まれていた。
ドオオォン
「きゃあ!!」
「な、なんだ!?」
フェリーが何かにぶつかったようだ。
揺れがおさまったころ
はるのケータイが鳴り響く。
「あ、香奈恵からだ。」
「何だって?」
はるのケータイを覗き込む。
最初のコメントを投稿しよう!