忘れ去られた島

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「あぶないから部屋戻れだってさ。」 はるは、残念そうに俺を見上げた。 「えー、せっかく良い雰囲気だったのに…」 「仕方ないね。まだ明日もあるし、今日はおとなしく寝ましょ?」 「まぁー…、なんか、船も心配だしなー…そうするか。」 「はる…、難破とかしないよな……」 「ちょ、そういうこと言わないでよね!!本当になったらどうするの!!」 「はは!…だよねだよね!大丈夫だよね!!」 「大丈夫だよ!拓也は心配し過ぎ!!」 「そうだよね…じゃあ、もう戻ろっか」 そう言って、俺らはそれぞれの部屋に戻った。 霧はいっそう深くなり 先が全く見えないほどまでに船を覆いつくしていた。
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