2人が本棚に入れています
本棚に追加
「で? 何なんだよ、お前」
ユリクは自室のベッドに座りつつ訊いた。
正面には先程襲ってきた少女の姿がある。
「あたしは『ピュア・マルール』。『サブジュゲイト』第四支部から来たの」
「サブジュゲイトって、あの……」
サブジュゲイト。
世界中に展開する魔物討伐を主とする組織だ。
魔物で溢れているこの世界においてサブジュゲイトは重要な役割を持っており、各国にも大きな影響力を持っている。
「ハッ。軍人さんってのは民間人にいきなり後ろから斬りかかってくるもんなのか」
挑発するように放つユリク。
「おまけに家を燃やされかけた」
皮肉っぽく付け足した。
すると、ピュアと名乗った少女は、その幼さの残る顔を歪める。
「そのことについては謝るわ。あんたを試す為だったの」
「試すだぁ?」
「あたしは、ユリク・リバイバル。あんたをサブジュゲイトにスカウトしに来たのよ」
「はァ?」
ユリクには一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
最初のコメントを投稿しよう!