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「……私ですけど」
ものすごい敵意を剥き出しにしている女子生徒三人組に近づく。チラッと足元を見ると、上履きは一学年上のカラーだ。
なんとなく予想をしていたから、怯むことはなかった。
……だけどご丁寧にお呼び出しとは。
涼太はついて行くと言ったけれど、私は一人で大丈夫だと伝えた。だって悪い事なんて何もしていない。
それに私を呼び出した先輩方はスカートを膝丈に揃えて、きちんとワイシャツのボタンを止めている、どちらかというと真面目そうな生徒だ。
いきなり焼きを入れられたりはしないだろう。と、妙に冷静な私がいた。
「あんた、拓斗の浮気相手なんでしょ!?」
「いつから付き合ってたわけ!?」
「拓斗には沙耶がいるのよ!?」
体育館裏まで連れてこられた私は、壁際に追い込まれると突然三人に囲まれる。
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