「自分、不器用ですから……」

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ぱんぱかぱーん♪ 『呼んだかマスター。』 「おおっ♪さらにできるようになったな!!クノイチ君!!」 もう、ほとんどカタコトでなくなったクノイチ君。やはりオーバーテクノロジーは伊達じゃないっ!! 「んで、何聞くの!?」 ルビィが見飽きたとばかりに、イスに座ってため息混じりで頬杖をついた。 「擬態さ」 「擬態!?そんなん聞いてどうなるのよ?今まで散々使ってきたじゃない!?」 てか今思えばそれしか使ってないような気が…… 「まあまあ落ち着け、問題はそこじゃない。今までは段ボール、つまり物質に化けてたんだが、今度は人に化けれないかな?クノイチ君。」 『可能ですよ♪男から女、容姿、体格、声まで自由自在です。てか、今のベースの姿もマスターの本体からデータを取った擬態のひとつなんですよ♪』 「おお、そうかそうか♪んじゃ、ある人の指紋や生体データ的なものもコピーできたりとかは?」 『可能です。まあ、実際にその人からデータを取得できればなのですが……』 「よっしゃ!!これでなんとかなるぞ!ルビィ」 ルビィに向かって話しかけると、まだあの頬杖のまま、こっちを難しそうな顔でみている生物がいた。
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