「自分、不器用ですから……」

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『現在の装備確認……』 右腕 家政婦の腕 左腕 家政婦の腕 右足 忍者的、足 左足 忍者足 『――となっています。完全擬態機能をあつかうには、両腕が忍者腕でないと使えません。』 待て、 まてまてまてまてぇぇーい!! 「何が足りないのはよぉぉぉーーく分かった!! だが何だ?このハチャメチャな装備はっ!?」 家政婦の腕!? 俺はいったいこれから何をやらされるんだ!? 『基本装備は、全て忍者シリーズなんですが……そこからはユーザー好みにパーツを組み替えることができるのです。ですから、ルビィ様に聞いてみてはいかがかと』 犯人はおまえか。 まあ、考えてみればルビィしかいない。 ルビィを見る。 なんと!寝てやがる!! 俺とクノイチ君の無言のやり取りに飽きたのか? まぁ、外から見れば俺のリアクションぐらいしか見えないわけで…… 飽きると言えば飽きる。 そうだ、今度クノイチ君の声を外にも聞こえるようにしてもらおう!! ……と、考えている間も机に突っ伏して眠っているルビィ。 (まずは、こいつを起こさないと。) そう思っていると急に両手が赤く輝き始めた。 『寝起きファンクション起動。』 赤い輝きが集束。 形を持ち始める。 光がおさまるとそこには、 フライパンとオタマが握られていた。 「ハハハハ……何ですかこれ?」
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