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「はぁ……さて、クノイチ君。忍者腕はみつけたぞ。これからどうすればいいんだ?」
腕はこの操縦室兼、多目的ルームのとなり、荒れ果てたキッチンスペースの生ゴミの中に突き刺された状態で発見された。
まるでお茶碗に山盛りに盛られた白米のような生ゴミは、長い間放置されたものらしく、それはすごい刺激臭を放っている。
しかも、色がおかしい。
(む……むらさき!?)
なに食って生活してるんだコイツ?
「な……なぁ、ルビィ。お前は掃除とかしないのか?」
「はぁ!?何であたしがそんなことしなきゃならないのよ!?」
ケラケラと笑うクソ羽つき女。
「じ、じゃあ風呂は!?さすがに毎日入っているよなぁ!?」
「はぁ!?何であたしがそんなことしなきゃならないのよ!?」
ケラケラと笑うクソ羽つき女。
そういえばコイツくさい。
あとでファブリーズだな。
「貴様は汚ギャルかっ!? まさかと思うが、トイレのあとにちゃんとおしりは拭くだろ!?」
「はぁ!?何であたしがそんなことしなきゃならないのよ!?」
ケラケラと笑うクソ羽つき女。
「…………!!」
こいつには、
不潔というのが
いかに人間の命を脅かすか
強制的に
エンドレスに
気が狂うまで
教えてやろう……
その後、家政婦の腕はうなりをあげ、その手の先から拘束用の網をぶちまけルビィを捕獲。
もがくルビィのその側で、家政婦の腕からフィードバックされた健康情報を永遠と読み上げた。
網から逃げようとすればまた網を放ち、また捕獲。耳元でささやく、
逃げる。捕獲。耳元で、
逃げる。捕獲。耳元で、
逃げる。捕獲。耳元で……
八回くらい繰り返すとルビィは大人しくなり、素直に話を聞くようになった。
それでも、やめない。
しばらく続けると、虚ろになり俺が言っていることを復唱しだしている。
ルビィに一通り説教をしながら、腕を拭いてみたのだが……まだ何かしら発酵させたような臭いがする↓
クサイ
あとでファブリーズだな。
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