―嘘の定義―彼女の嘘と僕の真実

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      *  *  * 入学時から少女は有名人だった。 そりゃそうだ。容姿端麗、頭脳明晰な完璧超人なんだから…… 男も女も関係なしに言い寄られていた。 初めて見た時からアナタが好きでした。 私のお姉様になってください。 大体はこんな感じ。 少女は告白には大体―― 「私はアナタ好きじゃないから」 「私、そっちの気ないし」 で返し、遊びに誘えば 「アナタ達といても楽しい思えないから嫌だ」 可愛いと誉められれば 「まぁアナタよりはね」 と返すのだ。それも平然と、はっきりとした口調で。 何より質が悪いのはそれらが事実で、少女が誰よりも可愛い事だろうか…… 常に窓際の席で本を読み、誰かが話しかければものの数秒で会話を終わらせる。 そんな少女がクラスで、いや、学校で浮くのに時間はかからなかった。 『見ているだけなら目の保養』『KY女』 なんて言われるのも仕方が無いのかもしれない。  だから僕みたいな超一般人が少女と仲良くなったのは、きっと嘘みたいなキセキなんだ。 それにしても未だに分からないのは私のお姉様になってってどういう意味だ?  
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