壱:落下物注意報

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かなりの高さから人が降ってきている。なんであんな高いとこからパラシュートも無しに!?もしもあんな高さから落ちたら死んじまうじゃないか! 俺は咄嗟に落下地点まで走って降ってくる人を受け止めようと考えた。高さと人の重さなど考えてる暇はない。人一人分の命と俺の腕二本、どちらが大切かは明白だ 俺は落下地点まで全速力で走り出した。落下予測地点までの距離はだいたい三十メートルほど 「ッンチクショーがぁぁぁ!間に合えぇぇぇ!!!」 俺は飛び込んでなんとかギリギリで降ってきた人を受け止めることができた。腕はジンジンと痛むが折れてはいないようだ 「ふぅ・・・・・・どんなやつだよ、空から落下してくるバカは・・・・・・女の子?」 降ってきたのは幼稚園児くらいの女の子だった。黒髪のストレートで着物(バカ殿みたいな感じの)を着ている。なんで空からこんな格好で降ってくるんだよ、しかもこんなに幼い子が とりあえず声をかけてみたがピクリとも動かない。焦りながら腕に触れて脈を見たところ大丈夫なようだ おそらくさっき受け止めたときに気絶してしまったのだろう さて、どうしたものか・・・・・・周りには神社と神社を取り囲むようにある森だけだし、だからと言ってここに置いとくのは気が引けるし・・・・・・ あ、そういや家ってここの神社と近かったような・・・・・・ 「とりあえず手当ても一応しなきゃだし・・・・・・家に連れてしかないか」 なんでこのとき、病院とか交番につれてかなかったのだろうか・・・・・・ 家に到着すると、母さんが 『ウチの子がついに犯罪者に!?しかもペドだったなんて!』 とか叫んでワナワナしてたけどなんとか宥めてからダメもとで事情をそのまま伝えた。信じてもらえないと思っていたが 『なぁんだ。ただの空中ヒロインだったのね。なら大丈夫だわ』 とか言って信じてくれた。何を言っているのかイマイチわからなかったが、誤解は解けたようだ にしてもなんとも猜疑心の薄い親だこと。まぁこの状況だしありがたいっちゃ、ありがたい とりあえず顔やら手やらにあったすり傷や切り傷を消毒して絆創膏を張り、ベットに寝かせ、一息ついた。とりあえず目覚めたら交番に連れて行こう それにしてめ今日は不幸続きだなぁ・・・・・・神頼みも意味無かったみたいだ 「・・・んぁ」
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