壱:落下物注意報

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◇ 織田信長。桶狭間の戦いで今川義元を破り、1573年に室町幕府を滅ぼした人物。戦や財政に優れ、優しさも持ち合わせているが自分に少しでも歯向かおうものなら町だろうが城だろうが関係なく焼き払う残虐かつ非道な戦国武将 「(イメージ・・・明らかに違うよな・・・・・・)」 だって見た目幼女だもの 「おい」 「な、何でしょうか?」 「何故ワシの名を知らぬと申した。この堂々たる姿を見れば一発ではないか」 全然『堂々たる姿』に見えません。だって幼女だもの 「すみません」 「おぬし、とんだ田舎ものだと見るが天下統一目前の織田信長の名ぐらい知りおけいバカ者が」 「すみません」 「まったく・・・・・・こんな立派な髷が目の前にあるというのにわからぬと・・・・・・は?」 信長さんは頭のてっぺんの辺りを触りまくっているがあるのはサラサラのロングへアー。髷があるはずもない。だって幼女だもの 「ない!」 そして股の辺りを触り 「ない・・・・・・」 そりゃそうだ。幼女だもの。えっ、しつこい? 「どういうことだ・・・・・・あるはずのものがない・・・・・・もうひとつ不可解なのがお前の背だ・・・・・・何故そんなに巨大なのだ?何故ワシが見下ろされなければならんのじゃ」 「いや・・・・・・背ばっかりはどうにも・・・・・・」 まぁ、おかしいのは明らかだ。織田信長は男だし、こんなに若くて小さい美少女なわけがない 仮に本当にこの少女が織田信長だとして、何故に何百年前も前の人間が今ここにいるんだ?・・・・・・そういえば信長さん最初・・・・・・もしかして 「信長さん」 「何じゃ、今おぬしの相手をする暇はないぞ。ワシが何故ここにいるのか考えねばならん」 「それについてですけど・・・・・・さっき言ってましたよね。『光秀に裏切られて火の海に居た』って」 「あぁ、そうじゃが?」 「えっとですね・・・・・・それはかなーり昔の出来事でして・・・・・・」 「?」 「あなたはおそらく・・・・・・・・・」 信長さんに俺が思い付く仮説の中でもっとも可能性が高いと考えたことを伝える
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