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「まったく・・・あなたは本当にばかですね・・・。」
「お互い様だろ?」
「ふふっ、言われてみれば私も大馬鹿者でした。」
アリア・・・お前は本当に強いよ。
大切な事、思い出させてくれてありがとうな。
俺も・・・強くなる。
さ~て、なんだかんだで出発だー!
ああ、ちなみに二人の世界に入ってて置いてけぼりだった花ちゃんは当たり前のようについてきた。
はぁ、守るもんが増えたな。
あれ?でもまだ俺、アリアより弱いわ。
てへぺろ。
「ここがヤットコ山脈か~。険しいんかな?」
「一度だけ通った事がありますが、そんなに険しくないですよ。
生息する魔物はトロル、オーク、ハーピー、あとまれにロックバードですね。」
「そっか。あと改めるのもなんだが、近接しかない俺が前衛で、魔法が使えて対応力の高いアリアが後衛でいいかね?」
「私もそれでいいと思います。
ただし、難所では私が空飛んで援護しますんで、
もげおさんは移動に専念してできる限り速く安全な所へ辿り着いてください。
あと、戦闘になったら花ちゃんは私が持ちますね。」
「まあ、鎧の中に入れて近接格闘なんかしたら花ちゃんの敷物ができちゃうだろうからな~。OK。」
登り続ける一行。
始めの頃は木立もあり、緩やかな登り坂だったのだが、昼休憩を終えてから急にきつい傾斜へと変わってきた。
省エネ魔力強化して登ってきたが、
今俺の前にあるのは・・・崖だわ。
ロッククライミスト?そんな言葉あるんか知らんが、好きな人にはたまらんだろうな~。
俺か?俺は嫌いだ。高い所、怖いもん。
アリア・・・、そんなにきつくないって言ったよな・・・?
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