第1話

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深夜1時。 今日も彼のもとに向かう。 新山 海(ニイヤマウミ) それが私の名前。 24歳の社会人。 真っ暗なマンションから出てしばらく外で待つと、見慣れた車がこちらに向かって来た。 「海。待ったか?」 「ううん。今来た所よ?」 少しの気遣いが嬉しくて私ははにかんだ。 彼の名前は 佐々木 竜(ササキリュウ) 私より2つ年上の人で、テレビ局のプロデューサーをしているお偉いさん。 竜はにっこり笑って手を差し伸べてくれた。 その手を取って車に乗り込む。 私達は毎夜の様にこうしてひっそりと会っていた。
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