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月曜の夜の『彼氏に振られました。残念ですが何か?な反省会』は早々にお開き。
月曜から飲んだくれてられる程、若くない自分がいる。
「まー、よく言うよな?
人間歳をとると円くなるってさ」
「私にババアになるまで振られ続けろってこと?」
「嫌なら、今すぐ口の利き方を改めるんだなー。
じゃ、お疲れ」
「おつかれー」
「あー、明るい道歩けよー」
「柿坂!」
「んー?」
「……付き合わせて悪かったわね」
「……あのなー。
そう言う時は、感謝を述べろ。
ついでに乳揉ませてくれたら、また奢ってやる」
「死んでしまえ!」
「そんだけ元気になれば、すぐイイ男は見つかるから、今夜はメソメソするなよ!」
「さ、最初からメソメソなんてしてない!」
「そういうとこ、お前らしくて、俺は好きだよ!」
「なっ!
……恥ずかしいからもう喋るな!」
「はいはい。おやすみ」
笑いながら改札に消えて行く背中を、ありがとうって思いながら見送った。
――私は素直じゃない。
そんなこと、振られる理由にされなくたって知ってたよ。
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