第弐章

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それから何度か、私はハルキを見かける度に隣に座り、共にご飯を食べるのが習慣となりました。 ハルキは次第に、と言っても結局は少ないのですが、口数も増えました。 時には二人で夕日を眺め、時には文学について語り、ハルキの勧めた本を私が読み、又その逆もありました。 冬にはハルキを我が家の書庫へ内緒に案内し、二人で一日過ごすこともありました。 幸せでした。 ですが、やはり人を寄せ付けない雰囲気をハルキは未だにに纏ったままでした。 孤独を愛する者の纏うそれとも何処か違うのです。 先述の通り、詮索は嫌いです。にも関わらず、私は愚かにも尋ねました。  
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