6007人が本棚に入れています
本棚に追加
─────────
──
「………ふぅ…」
更科はソファーに腕を広げ体を預けた。
あれから届いた寿司をわいわいと食べ、夜も22時を過ぎてようやく2人は帰って行った。
体はもちろん、何だか色々と疲れたらしい。
会社での秀一郎の愚痴を聞くかぎり、会社でもあんな感じなんだろうなーと思う。
使ったコップや皿を洗い終え、司は更科の向かいに座った。
「お疲れ様。」
「…お疲れ様…」
「秀ちゃんも美緒も楽しそうだったね。秀ちゃんて会社でもあんな感じなの?」
「…………あれよりひどい。」
うっ…と顔をしかめる更科を見て笑みがこぼれる。
この2人はきっと何だかんだうまくやっているんだろう。
それにしても…
「ねぇねぇ、秀ちゃんと美緒ってますます息合ってきてると思わない?」
「…あれとあれがセットになると質が悪いことこの上ない。」
秀一郎にアプローチをかけられたのもつい先日の話だが、いつも飄々として隙を見せない彼が今一つわからない。
さっきも『俺の司~』なんて言いだしたから驚きはしたが、妹みたいだと言っていた。あながち嘘でもないと思う。
最初のコメントを投稿しよう!