6007人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
「…ふぅ……結構あるな。」
「…アハハ…結構頑張って捨てたんだけどなぁ…どうしてこんなにあるんだろう?」
「…俺に聞くな。」
顔を見合わせてニヤリと笑う。
まさに幸せの絶頂…そんな気分。
更科も今まで自分が使っていた部屋を空け、使っていなかった居間の次に広い部屋…そこを2人の寝室にした。
10畳くらいはあるだろうか?そこにはすでに用意された新品のダブルベッド、そして先ほど運び入れた司の鏡台などが置いてある。
その部屋の入り口に立ち、まだ荷物の少ない広々とした室内をぐるりと見渡す。
──今日からここが私の部屋…
ドキドキと
ワクワクと
少しの緊張が入り混じりながら立っていると、肩にポン、と手が置かれた。
振り返れば優しい笑みを携えた更科がいる。
「…今日からここが、俺たちの部屋。…俺たちの家、だ。」
「う、うん…」
…改めて言われると何だか恥ずかしい。
まだ明るい日の射し込む部屋で、2人は軽く唇を重ねた。
「………………っ、ちょ…待っ…」
真っ昼間からだんだんと深くなる口付けに、慌てて更科の肩を押し抵抗するも徒労に終わり…
逆に司の方がじりじりと後退してしまう。
後ろには、卸したてのシーツをかけた広いベッド…
最初のコメントを投稿しよう!