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付き合い始めてわかったことがいくつかある。
更科は意外と甘い。
言葉はつっけんどんだが仕草や態度が…甘々だ。
しかもあまり好きそうに思っていなかったのだが、スキンシップが多い気がする。…過度なスキンシップも…然り…
あいにく司は比較的流されやすい性格にあるので、一旦火のついた更科をかわすのは容易ではない。
「…っ!」
ついに膝裏がベッドの端に当たったらしい。行き場がない。
もう…仕方ないなぁ…
最後は結局こうして許してしまうことがほとんどなのだが、司がそう思いかけた時。タイミングを図っていたかのようにインターホンが鳴った。
「………。」
「………チッ」
更科はしぶしぶ司から手を離し、インターホンのある居間へと向かう。
…い…今…舌打ちしたよね…絶対…
一瞬その場に凍り付いた司だが、頭を振りすぐに更科のあとを追った。
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「やっほ~久しぶり~!手伝いに来てやったわよ!」
玄関を勢い良く開け、腰に手を当てドドーンと偉そうに仁王立ちする彼女…
美緒である。
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