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「…お、お前らもう帰れ…」
「あらやだ課長!あ、元課長!そんな言い種ないですよ~、晩ご飯くらいおごってくれますよ・ね?」
「~…っ!」
きっと更科の部下だった者たちは想像もしないだろう。課長だった頃、『鬼課長』と称され皆から恐れられたあの仕事の鬼が…
まさか2人の年下にこうもからかわれあたふたしている姿など…
現在の部下たちにはきっと日常茶飯事なんだろうな…と司には微笑ましい話なのだが、更科にとっては"ある意味"今の方が大変かもしれない。
秀一郎のおかげにより秀一郎の父が経営する会社に身を移してから4ヶ月程経った頃…
当時係長だった初老の男性が持病のため退社。元々辞めるかもしれないという話は出ていたようだが、なかなか辞めるに辞めれずズルズルと時期がずれていってしまっていたらしい。
そんな時、"訳あり入社"との噂のみで更科が入社し、その敏腕な仕事ぶりを見てようやく腹を括ったらしく『あとは任せた』という突然の宣言と共にあれよあれよと運良く係長のポストに座ることができた。
しかし、その実体は秀一郎のお守り…らしい…
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