第四章 原田という男

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呼ぶ前に私は原田の下の名前など知らない。 そんな事を忘れて「ほら、呼べよ」と急かしてくる。 「原田さん」 「違うだろ。名前で呼んでみろよ」 「原田さんの下の名前なんて知りませんけど」 私の言葉に原田は固まると「あぁ!!」と奇声を発した。 「自己紹介してねぇ…」 結構ダメージが大きいみたいでため息までついてる。 「今すればいいじゃないですか。そんなにこだわらなくても…」 「だってよ。始まりって大事だろ?」 「んー。あまり人に興味ないし関わらないから分からないですね」 首を傾げながら言うと原田が悲しそうに眉を八の字にした。
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