不向きな少年

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この世界 この世界の創始者は、なんで書いた文字を、色々な物に変える能力を人間に与えたのだろうか? そもそも必要なのか? しかももっといい能力があったのではないか? 人が誰とでも話せる能力とか、ずっと人生ばら色↑的な能力をくれれば良かったのに。 そんなのにしてくれれば僕は一人ではないのに。 僕はいつも一人だ。友達もいないし、性格は暗い。ネガティブなんだ。 こんな事言ってる時点でマイナスポイントなんだけど。 はぁ誰かと話したいなぁ。僕は教室の窓側の一番後ろの席に座って、そんな悲しい事を考えて外を眺めている。 僕はハッと気が付く。 そうだ!こうすれば! 机の中に入ってあるノートを取り出して、何も書いてない場所に″友達ができる″と書いて唱える。 ″文字と契約する者ここにあり″ そう唱えると文字がノートからバラバラに浮かび上がってくる。 少年はその文字全部を一気に右手で握り ″覚醒せよ我とともに″ 握った手の中からは緑色の光が溢れてきている。
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