81人が本棚に入れています
本棚に追加
江戸・吉原……
三千人を超す遊女達が、吉原と言う閉鎖された世界に住んでいた。
吉原の入り口は、大門と言う門一つ……
遊女達は、大門から入り、出る事を夢見るが、生きて大門から出た遊女はほんの一握りしかいない。
遊女になった理由は様々で、大半は、借金返済や家族の暮らしの為に、売られて来た子供ばかりだった。
煌びやかで、艶やかな世界だが、それは外見のみ……
大門をくぐり抜ければ、誰しもが地獄を見る。
遊女達は、多額の借金を払う為に、同じ見せの遊女を蹴り落としてでものし上がり、客から金を絞り取る。
客は、遊女に骨抜きにされ、多額の金を費やし、身を滅ぼし、全てを失う者もいる。
一夜にして、多額の金が降り注ぐのが、遊廓であり、この物語の舞台である吉原だった。
最初のコメントを投稿しよう!