いろはにほへと

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  江戸・吉原…… 三千人を超す遊女達が、吉原と言う閉鎖された世界に住んでいた。 吉原の入り口は、大門と言う門一つ…… 遊女達は、大門から入り、出る事を夢見るが、生きて大門から出た遊女はほんの一握りしかいない。 遊女になった理由は様々で、大半は、借金返済や家族の暮らしの為に、売られて来た子供ばかりだった。 煌びやかで、艶やかな世界だが、それは外見のみ…… 大門をくぐり抜ければ、誰しもが地獄を見る。 遊女達は、多額の借金を払う為に、同じ見せの遊女を蹴り落としてでものし上がり、客から金を絞り取る。 客は、遊女に骨抜きにされ、多額の金を費やし、身を滅ぼし、全てを失う者もいる。 一夜にして、多額の金が降り注ぐのが、遊廓であり、この物語の舞台である吉原だった。  
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