半年後

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カーテンの隙間から、秋の静かな日差しが私の顔に差し込む。 同時に少し寒く感じる風が、私の頬を撫でた。 意識が微睡みから現実へと、少しずつ変わっていくのを感じながら、私はそっと目を開いた。 目の前に広がる、目に優しいクリーム色の天井……間違いなく私の部屋だ。 「っー……久々だな……自然と起きるのは……」 私の名前は中宮春。 白神高校に通う、極普通の女子高生だ。 小さく伸びをして、上半身を起こす。 少し肩が重い。 まだ大きくなるのか、と自分の胸を軽く撫でた。 にしても、なんで今日はいないんだろうな、と不意に窓を見た。 ……そこで違和感に気づく。 カーテンも窓も閉めて寝た筈なのに、日差しが私の顔に当たり、頬を風が撫でるなど有り得ない。 なのに……何故今はどちらも半開きなんだ……? そこまで思考していた時、視界の端で何かが動いた。 それは私の衣服の山。 それも昨日まではなかった筈のものだ。 私は恐る恐るそれに近付く。 私の部屋ではあるが、こんなにも自分の預かり知らぬ事が連発しては、安心感等微塵も感じられない。 しかし私はやらないで後悔するより、やって後悔したいと思う。 私は勇気を振り絞り、衣服の山のひとつ、黒のパーカーに手をかけた。 ふぅ、と小さく一息。 そして私は一気にそれをめくりあげた。
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